カウスティネンに関するニュース

 Twitterで一部話題に出ましたが、先日カウスティネンに関するニュースが飛び込んできました。夏の旅のレポが終わってないのに載せてしまおう。

 中央オストロボスニア地方裁判所によると、今週月曜日(24日)、毎年7月にフィンランドのカウスティネンで行われている、カウスティネン・フォーク・ミュージック・フェスティヴァルの運営支持をしていた財団法人が破産。ソースは、ヘルシンギン・サノマト(Helsingin Sanomat)。英語フィンランド語。HSの記事をさかのぼって見てみたら、10月17日には財団法人の債務再編に関するニュースが出ていたので(記事→フィンランド語)突然、ってわけでもなかったようです。まあ、「危ないらしい」という噂は、もう2006~07年ごろから耳にしてましたし、2005年から行きはじめて、徐々に徐々にプログラム数が減っていましたし、2009年はプログラムを見て「少ないなあ」という感想が思わず口を出ちゃったのを思い出しました。そんなんだったので、ニュースを聞いて「とうとう、か」というのが正直な感想でした。
 それにしても、詐欺の疑いがあるとして経営陣は警察の捜査を受けているとのこと。ちょっと穏やかじゃない。

 ちなみに、今年からは別団体(Pro Kaustinen RY)によって運営されていました。
 私はこの事実を知らずに今年もカウスティネンへ行ったけど、実は今年のプログラムやもろもろの手続きに少しだけ違和感を覚えていました。初めて行った年から毎回宿泊に関する連絡は、いつも同じ人が対応してくれていたのに(どこまでホントか分からないけど、手配をお願いするメールを送ると「あなたのこと、覚えてるわよ!」と必ず書いてくれていた女性)、今年は宿泊連絡先のメールアドレスがまったく違っていて、署名には知らない会社名が入っていたので、専門の会社を入れたシステムに変えたのかな?と思っていました。チケットについてもそう。手配は問題なかったけど、受け取ったときにチケットにLipputoimistoとあって、今までチケットオフィスが入ったことってあったんだっけ?と思ったりしてました。プログラムに関しても、不思議に思っていたことがあったけど、今回のニュースでもろもろすべてが腑に落ちました。

 とはいえ、運営団体が変わってもカウスティネンのフェスティヴァルは続いていくようだし(大変喜ばしい!)、アーティストたちが元気で、ステージでは素晴らしい演奏をしてくれて、観客はそれを聴くことができるという、みんなが幸せであれば問題ナシ。今後どうなっていくかは分からないけど、良い方向へ行くといいな。

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6月ももう終わろうとしてる?

 ラ・フォル・ジュルネが終わってひと月後、関係者が集まって打ち上げパーティーがありました。そのときに「もう、あれから一ヵ月経ったんだねー」なんて言っていたのですが、もうあっという間に梅雨に入り、6月も終わろうとしてますよ。なんですか、この時間の流れの速さは。

 さて、またまた西へ旅に出てきます。
 今回は取材が名目という、なんとも仕事っぽい旅です。いつもは独りの気ままな旅なのですが、今回は3人で行ってきます。出発は夜の便。夜便に乗って行くのは初めて! 利用航空会社は、評判がなかなかアレなところなので、ある意味楽しみ(笑)。
 行き先はヘルシンキとパリ。3日間ずつくらいの滞在。2人は初ヘルシンキだそうで、わたしは初パリ。パリではおのぼりさんになると決め込みました。
 時期的にはちょうどフィンランドは夏至祭! ……なのにその日はパリにいるという、このなんとも言えない悔しさ。またも夏至祭体験ならず。そして、7月第3週から開かれるカウスティネンのフェスにも参戦できず。ワールドカップのデンマーク対ニッポンは、ちょうどパリにいるときのカードなので、どこかで観戦できるといいな。

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ラ・フォル・ジュルネ終わりました

 祭りの後のこの寂しさって、なんとも言えないです。
 ラ・フォル・ジュルネでは何度も経験してるし、カウスティネンのフェスティヴァルでも何度も経験してますが、寂しいものは寂しいのです。

 今年のテーマは「ショパンの宇宙」でした。
 ショパンは「ピアノの詩人」と言われるほどピアノ曲が多いんですが、それ以外をカヴァーするように、同世代やショパンが尊敬してやまなかった作曲家たちの室内楽やオケ作品、ポーランドの民族音楽の演奏などがたくさんありました。想像していた以上にこの祭りを楽しむことができたのは、やっぱりラ・フォル・ジュルネがなせる技なのかと。
 カウスティネンを経験してるからか、ラ・フォル・ジュルネの会場でもその辺をアーティストが歩いていて、一緒に祭りを楽しんでる様子は当たり前のような感じがするんだけど、ラ・フォル・ジュルネのお客さんは、その「自分たちと同じ空間を、さっきまでステージに立っていたあのアーティストが歩いてる!」というあたりが本当にうれしくて楽しいみたい。会場内を歩き回っていて、改めてそう思いました。
 今年思い出に残ったのは、インターネットラジオOTTAVAに出演したこと。電波に乗らない、会場内限定のおしゃべりとはいえ、人前でしゃべるということに、ものすごくものすごく緊張しました。幸い、人も少ない時間だったので、だれもわたしのしゃべりなぞ聞いちゃいなかったと思いますが。それにしても、自分のしゃべり下手さにガッカリ。反省点いっぱい。もう、マイク使って人前でしゃべるなんてことはないでしょうけど。出演すると決まってから実際に出演までの8時間、ずっと緊張し通しだったのですが、終わってみれば、意外と楽しかったことに気付きました。あんなに緊張していたのに不思議です。

 さて、来年。
 ルネがインターネットラジオOTTAVAで言っていたことを差っぴいて(期待して違ったら悲しいから/笑)、来年はロマン派後期。
 やー、感無量。このあたりって間違いなくブラームスは引っかかる。同じブログ隊のメンバーにも「ずっと(ブラームスをテーマに!)言ってましたもんね」と言われるくらい、ブラームスを熱望してたから。たくさんブラームスの曲が演奏されるといいなー。ムッシュ・マルタンのことだから、珍しい曲(ホルン・トリオとか二重唱とか合唱曲とか)をやるんじゃないかと期待で胸が膨らむ! 「運命の女神の歌」とか「埋葬の歌」とか作品17の「4つの歌」とか歌の「エドワード」なんかが演奏されるなんてことになったら、何を置いても絶対聴きにいっちゃうよ。シェーンベルク編曲のピアノ・カルテット1番(正直、好きな編曲ではないんだけど)でも行くね。ほかにも、マーラーなら巨人と悲劇的は聴かなきゃ。ブルックナーなら8番ははずせないでしょう! ヴォルフの歌曲だってそうだよ。
 あらら? 妄想だけでも聴かなきゃならないコンサートがたくさんありますよ。

 果たして来年の祭りは一体どうなるのか。今からワクワクドキドキでございます。

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ラ・フォル・ジュルネやってます

ラ・フォル・ジュルネやってます

[ゆ]

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今年もレポーターやります。

 気づいてみれば、ひと月以上もブログをほったらかしていました。

 さてさて今年も、ゴールデンウィーク中は東京国際フォーラムで5月2日から4日まで開かれる、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「熱狂の日」音楽祭 2010にて、公式レポートブログのレポーターをやります。今年も会場近辺ホテルに滞在し、3日間ガッツリ早朝から真夜中まで取材しまくる予定。がんばりマッスル。
 今年は新しい試みとして、ブログ隊がTwitterでつぶやきをすることになりました。Twitterをやってる方はぜひフォローを。ちなみに、30日のパーティ潜入からプレナイトまでのつぶやきは全部ワタクシです。
 http://twitter.com/LFJtokyoBLOG

 でね。
 ブログ隊でつぶやきをやるなら、つぶやくまでの操作がかなり多い今持ってる携帯電話でつぶやくのはまどろっこしいなあ、と突然思ったわけです。かといって、ブログ隊基地に戻ってからつぶやくのでは、タイムラグが発生してしまって全然おもしろくない。どうしようかなあ、としばらく考えていました。
 そのとき、ふと友人があるものを使っているのをみて、つぶやきがしやすそうだなと思ったのをある朝突然思い出しちゃったんです。で、思い込んだら一直線、すぐに行動を起こさないと気が済まない。なので、その日のお昼にはもう手に入れてました、コレを。

Minuniphonea

 とうとうわたしもiPhonist。ウフフ。名前はKuu(クー)としました(どうでもいいですね)。
 さて、iPhoneを手に入れたので、さっそくTwitter用のアプリ探し。PCのウェブブラウザでも使っているTwitter用ソフトEchofonがiPhone用アプリにあるのを見つけたので、使い方は一緒だろうという軽い気持ちでインストールしてみました。そしたら、これがもう、非常に優秀! めちゃくちゃ操作性が良くつぶやきがしやすい! そして写真も簡単にアップロードできる! まさにラ・フォル・ジュルネ用! これで準備は万端!

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北欧に関するイヴェント

 ひとまず2つ。

映画で愉しむフィンランド~カウリスマキ+1~
 24日から恵比寿ガーデンプレイスで開催中なのが、カウリスマキ+1という映画のイヴェント。日替わりでカウリスマキの作品を上映。最終日はなぜか「かもめ食堂」が上映されるそうです。

Sweet Sweet Sweden+
 浅草で11月14、15日の2日間、スウェーデンに関するイヴェントが開催されます。ワークショップは事前申し込み制。わたしは15日の白樺細工オーナメントのワークショップに申し込みました~。楽しみ。

(以下11月2日追記)
ひとつ忘れてた!

フィンランド・ウィーク
 東京工業大学で、今日11月2日から6日まで、フィンランド・ウィークが開催中。音楽イベントもあるようなので、ちょっとおもしろそうです。

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フィンランドの作曲家ノルドグレン

 フィンランドの作曲家、Pehr Henrik Nordgren(ペール・ヘンリク・ノルドグレン)の訃報が飛び込んできた。
 8月25日、カウスティネンで亡くなられた。享年64歳。FIMICによる記事はこちら

 ピアニストの舘野泉さんより委嘱を受けて作曲されたピアノ曲「小泉八雲の怪談によるバラード」が、わたしにとっては一番身近なノルドグレン作品。ほかにもたくさん作曲されているので、詳しくはWikiに譲る(一番上のリンク)。

 2006年に日本とフィンランドでお会いしたときのことを思い出すと、胸が苦しい。
 来社されたときに初めてご挨拶をしたこと。わたしがフィンランドのフォークが好きだと言ったら、うれしそうに笑顔を向けてくださったこと。カウスティネンでお会いする約束をし、いろいろとあったけど、無事カウスティネンでお会いできたこと。そのとき、漢字がたくさん書かれている青いTシャツをお召しになっていたこと。お酒がお好きで、カウスティネンのフェスティヴァル期間中は、カハヴィラテラッシにいらしては、何をするでもなく、音楽を聴きながらお一人でお酒を飲んでいらしたこと。たぶん、毎日いらしてたんじゃないかなー……。今年はどうだったんだろう?

 もし来年カウスティネンへ行っても、もうノルドグレンの姿を見ることはできないんだね……。もう一度お会いしたかった。

 心からお悔やみ申し上げます

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猫の言葉、復活

 北欧のフォークミュージックを聴き始めて割とすぐのころ、ネットで「フィンランド」について検索するたびに、目にしていた稲垣美晴さんの本「フィンランド語は猫の言葉」。フィンランド好きなら、一度は聞いた(目にした)ことがあるタイトルだと思います。フィンランドを紹介するサイトのほとんどで名前が挙がっていて、しかもその評判がとてもいいので、ぜひ読んでみたいと思っていました。しかし、そのころはすでに絶版となっており、どこを探しても見つからない、という日々が続きました(パピレスでDL販売していたようですが、やっぱり「本」で読みたかった)。
 でも、ついに復刊されることが決定したのです! やったー! ちなみに、以前発売されていた出版社からではなく、著者自らが猫の言葉社という出版社を立ち上げ、そこで復刊されるようです。復刊のお知らせが届いたときはすごくうれしくて、すぐに購入手続きを取っちゃいました。本が届くのが楽しみ。

「フィンランド語は猫の言葉」(稲垣美晴著/猫の言葉社)
定価1680円(1600円+税)
詳細と購入ページ

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エア・コンダクター選手権

 「のだめカンタービレ」最新刊で、レストランか何かで、のだめが千秋のまねをして、指揮をやっているシーンがあります。指示の出し方がいかにも指揮者のそれっぽいので、読んでいて爆笑。
 指揮者って不思議です。自分で楽器を演奏するわけじゃないのに(もちろん例外はあるけど)、ステージにあがって、一人棒をブンブン振って大汗かいて、曲が終われば(ステキな演奏だった場合)会場中から大きな拍手をもらえるわけですから。でも、指揮者の前にオーケストラがいるってことが前提。もしオケがいなくて指揮者ただ一人でステージの上でやってるだけでは、そんな拍手はもらえないのです。

 でも、オケがいなくて指揮者ただ一人でステージでやっても、大喝采をもらえるチャンスがここに……!

 もうすでにご存じの方ばかりだと思いますが、書いてみます。

 年末に「ハルモニア杯音楽コンクール」というイヴェントが東京国際フォーラムでありますが、その中で『輝け!エア・コンダクター』というコンクール(?)が開催されます。そう、つまりフィンランドで行われている「エア・ギター選手権」の指揮者版。クラシック好きな方ならば、自宅で音楽を聴きながら指揮者のまねごとをしたことがあることは、一度や二度じゃないはず。そんな一人の楽しみを、みんなで分かちあおうじゃありませんか!
 エア・ギター選手権では、ただギターを弾くまねだけでは優勝できないみたいですね。このエア・コンだって同じ。カラヤンやフルヴェンの物まねしても、一部のクラシックファンしか笑ってくれません。といかそもそもそれが笑いにつながるのか!? いかにおもしろいことをやって、観客を感心させ、大笑いさせるかがカギなのかもしれません。いったいどんなパフォーマンスが生まれるのやら。ドキドキです。
 ということで、わたしもこのハルモニアは観客の一人として行きますので、ぜひこの「エア・コン」で大笑いさせていただこうと、今から楽しみにしているのです。
 まだ応募、間に合います。今月いっぱいまで。

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新しい出版社

 元同僚であり、友人(といっていいのか。大先輩なんだけど……)二人が、新しい出版社を興しました。
 以前から二人の編集者としての仕事っぷりを尊敬していたので、発売予定のラインナップを見るだけでも、期待は高まるばかりです。

 アルテスパブリッシング

 どうぞよろしくですー。

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