FINLAND FEST 1日目

 待ちに待ったフィンランド・フェストの初日。フィンランドを代表するバンドVärttinäと、超ユニークなフィンランドのおかしなバンドAlamaailman Vasaratのライヴが28日に渋谷O-westでありました。

 正直に書いてしまおう。
 ヴァルティナは、カウスティネンのフェスでライヴをやったのを見たというのが初めての体験。2006年か07年だったと思う。それまでは音楽も聴いたことがなかったので、話でしか知らなかったのです。
 で、カウスティネンでのライヴ当日、会場で一番大きなステージのアリーナで行われ、観客もものすごく多くて、座席はもちろんのこと、アリーナの座席を囲むように人だかりができ、板張りのダンスフロアまでもがぎっしりとたくさんのお客さんで埋まっていて、ライヴはえらい盛り上がり。でも、それとは逆に自分は結構覚めた目でライヴを見ていた記憶があります。いや、歌もすっごく上手いし良かったし、フロントの3人がどんどん会場を盛り上げていて、お客さんも超ハイになっていたし、バックバンドの演奏もビックリするくらい良かったと思ったんだけど……なぜだかあんまり自分の気持ちが盛り上がらなかったのでした。
 そんな体験もあってか、今回は完全にヴァサラット目当て。
 でも当日会場は明らかにヴァルティナ目当ての人が多かったように思う。聞いたところによると、来日は10年ぶりくらいだったそうで。フィンランドの音楽にはまるきっかけがヴァルティナだった、という話もどこかで聞いたことがあったり。すごいバンドだというのは知識として知っていたけど、私の場合はどうしてもカウスティネンでの体験が邪魔をしていたようです。

 でも、いざ始まってみたら、ヴァルティナのライヴに圧倒されてしまい、自分でもびっくりするくらいヴァルティナの歌や音楽にのめり込んでいました。数年前のカウスティネンにいた自分を後ろから蹴っ飛ばしてやりたいくらい。いったい何を見ていたんだ、ヴァルティナ、すごく良いじゃないか!と。
 女子たち3人の歌声がハンパなく良かったし、演出もおもしろかった。どちらかというと喉を使っての歌い方なんだろうけど、どうしてあんなにキレイに響くのかなあ。
 ヴァルティナに開眼した記念(?)に、ベストアルバムと名盤ikiを購入しちゃいました。

 第2部はヴァサラット。
 相変わらTubax(チューバックス)、トロンボーン、チェロ2台で低音をガンガンだして、空気を鈍く震わせまくり! 音楽がおもしろいんだよね。曲が急緩急でメリハリがあって、転調もたくさんあって飽きさせない。チェロがエレキギターばりな音を奏で出すと、それだけでハイになれる。チェロなんて、ただでさえあの演奏姿がカッコイイのに、その上エレキギター音を奏でちゃうとか、どんだけカッコイイんだって話です。

 大、大、大満足な1日目でした。

 2日目も参戦しますよー。2日目は順序が逆になって、ヴァサラット、ヴァルティナとなるようです。
 今度はヴァサラットの何かを買うんだー! たぶんDVD。

[おまけ]
 THE MUSIC PLANTさんのサイトでも紹介されてましたが、会場ではフィンランドの紅茶メーカーNordqvistが出しているKeisarin Morsian(ケイサリン・モルシアン 「皇帝の花嫁」)のティーバッグが販売されています。試飲もできるようです。実はヴァルティナのライヴ終盤、この紅茶の香りが漂ってきたので、「あ、用意されたんだな」と分かっちゃいました。初めてフィンランドへ行ったときに泊まったお家で飲んで以来、フィンランドへ行くたびに買って帰ってくるくらい、この紅茶の大ファン。友人におみやげで渡したら、次に会ったときに「フィンランドへ行ったら、あの紅茶、また買ってきて!」と頼まれたことも。女子好みじゃないかと。すごくいい香りで、飲むと幸せな気分になれて吉。オススメです。

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カウスティネン、今年のプログラム

 今年もそろそろカウスティネンのフェスのプログラムが発表される時期となりました。去年行けなくてくやしい思いをしていたのは、ついこの間だと思ったのに。はやいなあ。

 Twitterには、カウスティネンの公式アカウント(@kaustinenfmf)があるのですが、そちらによると3月30日に発表だそうですよ。発表されたプログラムによっては、すぐにチケットとアコモデーションの申し込みをしちゃいそう。いつもお世話になってるお家がB&Bやるかどうかも確認しなきゃ。フフフ。なんだかワクワクしすぎちゃって、プログラム見てガッカリなんてことがないことを祈りたい。

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8月1日 フジロック2010 最終日

 翌日である2日は仕事で出かける予定が入っていたので、今日のうちに自宅へ戻る必要がありました。逆算して、少なくとも19時ごろには会場を出発する必要があったので、奥に入って行くのは得策ではないと、午後はグリーンステージ近辺にしかいませんでした。

 さて。フジロックへ行こうと決めたものの、何を聴いていいのやら分からないでいました。分からないなりにアーティストのプロフィールを見ていたとき、何人かピアノを使うアーティストがいることに気付きました。「じゃあまずはピアノを使うアーティストのライヴを見よう」と決め、それで行き当たったのが→Pia-no-jaC←(ピアノジャック)というピアノとカホーンのデュオでした。勝手にキレイ系の音楽なのかと想像してたんだけど、ライヴが始まってみるとかなりノリが良かったので、リュックをほっぽりだしてライヴ中踊りまくり。
 そしてグリーンステージに戻り、後方の木陰で持参していたイスに座り、飲んだり食べたりしながら、ステージから聴こえてくる音楽を聴き、会場の雰囲気をぼーっと眺めてました。これが結構楽しかった!
 そろそろ会場を離れる時間になったので、最後にとオアシスでちょっと高めの日本酒を購入。カップいっぱいに注がれた日本酒をちょっとずつ飲みながら会場を離れ、バスに乗るころにはカップにあった日本酒がなくなってしまいました。そしてバス乗車、出発。こうして初めてのフジロックは終わったのでした。

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まとめ&反省など

■会場が雨であろうとなかろうと、越後湯沢駅でラバーブーツに履き替えておくべきだった。たまたまバスを降りてすぐにテントがあったので、雨に濡れずに履き替えができたけど、基本的にはそういうものがないと思っておかないとね。
■歩き回りすぎるのは良くないということを、初日で身をもって知った。見たいものを決めておき、休憩を適度に入れながら、ペース配分を考えて移動することが大事。それが出来た2日目は本当に本当に楽しかった。というか、カウスティネンでもそういう風にしてたはずなのに……よほどテンパってたのか。
■最終日翌日は休みを確保! そうしないと最終日を最後まで楽しめないから。
■ハンガー持参。濡れたポンチョを少しでも乾かすために。今回はたまたま割り当てられた寝床のすぐ横にソファーがあったので、それにかけて乾かすことができたけど。
■ドライヤー持参。最終日はドライヤーを借りられず、濡れ髪で横になるしかなくてちょっと大変だったので。
■今回、仮眠所で意外と困ったのが携帯電話の充電。就寝場所が壁際でコンセントが近かったからなんとか電源を確保できたけど(それでも熾烈?な争いが……)、これが壁から離れた場所だったらと思うと、状況としてはよろしくない。iPhoneは1日で電池がなくなるし、もう一台の携帯電話はノキア製。どちらも簡易充電器なんて簡単に手に入らないメーカー。んー、何かいい方法はないかな。

◆フジロックから戻って、行ったことを周りに話したら、意外にも「いいなー」とか「一度は行ってみたい」という声が結構あがったのには驚いた。クラシック好きでも、フジロックに行ってみたいと思っている人は結構いるのかもしれない。去年までは私もその一人だったし。

●そしていま、自分でもビックリするくらいMUSEに夢中。暇さえあれば考えてるのはMUSEのことばかり。

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7月31日 フジロック2010 2日目

Fujirock2010_03 この日は昨日とは違って、朝から晩まで一日をものすごく楽しめた日でもありました。

 今日は、事前情報で見てみたいと思っていたJohn Butler Trio、Jamie Cullum、John Fogerty、Roxy Musicのライヴがある日だったので、夜まで疲れるわけにはいかないぞー!と意気込み、計画的に周るために、朝っぱらからビール片手に(笑)タイムテーブルとにらめっこ。そしてオアシスを後にして移動開始。でも午前中はやっぱりつまみ食い的な会場の歩き方。まあ、いいんです、これで。
 午後はグリーンステージでJohn Butler Trioのライヴを堪能。このバンドもかっこよかったなー! John Butlerのギターソロ曲、オーシャンという曲がすばらしかった。大好きなClose to Youもやってくれたし大満足。John Butler Trioのあと、少しずつ奥へと進み、昨日見ることができなかったMoriartyのライヴを見るためにオレンジコートへ。Moriartyもステージ内容がユニークな楽しいライヴで、音楽もとっても良くって、ずーっと踊りっぱなしでした。そしてすぐにまたグリーンステージに戻って、頭がちょっと欠けてしまったけど、Jamie Cullumのライヴを見ました。彼は落ち着きのないやんちゃな男の子(失礼!)という感じで、ステージを端から端まで走り回り、ピアノを弾き、すごく楽しいパフォーマンスを見せてくれました。
 この後はもうグリーンステージだけに的を絞ろうと、近くにレジャーシートを敷いて座り、やっぱりアルコール片手に(笑)時間までのんびりまったり過ごしました。そしてJohn FogertyとRoxy Musicのライヴで盛り上がったのでした。Roxy Musicが終わってすぐにレッドマーキーに移動して、Flogging Mollyの激しくも楽しいライヴを聴いて、日本酒をガブガブ飲み、またもやフラフラになりながら会場を後にしたのでした。

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7月30日 フジロック2010 初日

Fujirock2010_02 早めに行って、場所を覚えるべく会場内を歩き回りたかったので、9時すぎに仮眠所を出て会場へ。でも入場は9時30分からだった……少しだけ待ちました。昨日の夜とはうってかわって、わりと晴れ。というか日差しが強くて暑かった……。なるべく日焼けしたくなくって、無理してパーカーを着てたけど、会場に入ったころには脱ぎ捨ててました。
 会場へ入ってオアシスには寄らず、そのままグリーンステージへ直行。そして、昨夜リストバンド交換をしたときにもらった地図を見ながら、そのまま奥へ奥へと進み、一番奥のステージまで行ってUターン。これをやったおかげで、ステージ名とその場所、ステージ間の距離、どの道を行けばいいのかが大体頭に入ったので良かった。
 そしてステージそれぞれでライヴがスタート。
 この日は特に目当てがあったわけでもなかったので、まずは空いているうちにと、ドラゴンドラというロープーウェイで山の頂上まで行ってみました。天気が良かったので遠くまで見渡せる景色を見ながら、すれ違うゴンドラの人と「おーい!」なんて挨拶をときどき交わしながら頂上へ。ここではなぜか大勢で縄跳びをやっていました。最後には一緒に加わってジャンプ。みんなで頑張って規定回数を跳んだので、賞品としてタワレコタオルが配られたのでそれをゲット。
 戻ってきて、今日はつまみ食い的にいろいろ聴いて周ろうと、以降ほとんど休むことなく会場を歩き回ってしまいました(いったいどれくらいの歩数だったのか万歩計で測りたかった)。これが良くなかった。途中、短い時間ではあったけどかなりの量の雨が降り、足元はぐちゃぐちゃ、泥に足を取られたりして歩きづらい状態もあったからか、夜には疲れ果ててしまい、だんだん気持ちがやさぐれ気味に。アルコールもだいぶ入っていたし(この日、いったい何杯のビールを飲んだことか……)、もう疲れたから会場を後にしてしまおうか、なんてバカなことを考えていたとき、ちょうどグリーンステージのヘッドライナー、MUSEのライヴが始まるところだったので、これをちょっとだけ見たら仮眠所へ戻ろうと軽い気持ちで見始めました。そしたら、初めて見たこのMUSEというバンドが、もうかっこよくってかっこよくって(ド派手な赤のラメスーツにチカチカ光るものすごい変なメガネの人がいるかと思えば、全身タイツに近未来的ヘルメットをかぶってる人がいたりと、衣装にはかなり笑っちゃったけど/笑)、パフォーマンスに釘付け。それまであんなに疲れてたのが一気に吹き飛び、フジロックで初めて心の底からライヴを堪能したのでした。

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7月29日 フジロック2010 前夜祭

Fujirock2010_01 会社を出るのが予定より1時間くらい遅くなってしまい、東京駅を17時30分ごろ出発。到着した越後湯沢駅を出てすぐのロータリーには、会場直行のバスが待っていました。バス内が満席になっていざ出発。
 駅近辺は晴れていたんですが、山に登れば登るほど天気が悪くなって行き、会場が見えてきたところで雨がザー……。しかも結構降ってる。フジロック用に購入したポンチョをリュックから出し、被って外へ。しかし、そこはもうアスファルトではなかったので、近くにあったテントに避難し、スニーカーからラバーブーツへ履き替えて会場に向かいました。
 前夜祭は無料イベントなので、出入り自由。最初はまったく様子が分からなかったので、アルコール片手に会場内(オアシス)を歩き回ったあと、レッドマーキーで雨宿りをしつつ音楽を聴いていた(何のライヴだったのかはさっぱり覚えてない……)ときは、明日から始まるフェスに、楽しみ半分、不安半分なよく分からない感情に支配されていました。
 アルコールをほんのちょっーとだけ取りすぎたため、酔っ払ってフラフラになりながらリストバンド交換所に並んだ、ちょうどてっぺんの頃にはたくさん降っていた雨もすっかり止み、手首に巻いたリストバンドの感触を確かめつつ、涼しくなった空気を味わいながら千鳥足で会場をあとに。そのまま予約していたホテルへ行き、チェックイン&送っておいた荷物のピックアップ。仮眠所となる体育館には200組近くの布団がきれいに並べて置かれてたけど、前夜祭だったからなのか、まだ人もまばら。割り当てられた布団に到着したときで、だだっ広い体育館に20人くらいしかいなかったかな。荷物を置いてすぐにホテルのお風呂へ。布団に戻って明日のプログラムを見ながら就寝。

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初フジロック

 またもやご無沙汰です。
 ひとまず、初めて行って来たフジロックのことを書こうと思います。

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 6月の末に旅から帰ってきて、何をしていたかというと、今回初めて行くことになったフジロック・フェスティヴァル2010へ行く準備……ではなく(それもしてたけど)、意外と仕事で忙殺されていました。仕事でいろんなことがありすぎて、あっぷあっぷになり、落ち込み、最後はヤケ気味な毎日。そんな日々を過ごしていたら、フジロックで泊まることにしていた仮眠所の残金振り込み期日がとうに過ぎていたことに気付き、あわててホテルへ連絡、謝り倒して、すぐに入金を済ませた、なんてこともありました(最悪だ……)。
 音楽フェスティヴァルというと、クラシックやフォークしか経験がなかったので、ロックフェスの様子など分かるはずもなく、また本格的な野外フェスは初めてだったので持って行く荷物をどうしたらいいのかで、出かける直前まで右往左往。出発も間近に迫った頃、信じられないくらいの安価でラバーブーツを手に入れることができたため、急遽服装も揃え直し。それまでは、もともと持っていた短い丈のラバーブーツを履くつもりでいたので、ボトムはパンツで準備してたのが、新しく買ったラバーブーツはひざ丈。結果、服装はすべてスカートとなりました。おかげで荷物がかさばらずにすみました。会場に着いてすぐに使うものを除いた荷物をまとめてホテルへ送り、もうこれで準備は万端(だったはず)。

つづく

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