Kaustinen Folk Music Festival 2006 その1
フェスティヴァルが終わったと同時に「また来年もここに来る! 絶対!」とアリーナのテントの縞模様に誓ってからもう1年が経ったのか。まだ英語の今年のプログラムが発表されておらず、仕方なしにフィンランド語で読んだとき、『今年のテーマはイタリア』と書いてあるのを見て、「イタリアの民族音楽?……カンツォーネ?」などとワケのわからないことをほざき、自己嫌悪に陥ったことなんか忘れたよ。時間が経つのは早い早い(笑)。
8日 つづき
入り口でチケットのチェックを受け、いざエリア内に入ると、なんだかちょっと閑散としているような。まあ、まだ初日。これから日が経つにつれ、徐々に人が増えていくことを、去年の経験からわたしは知っている。
受付をすませたときにもらったプログラムで、今日のコンサートを確認するために、ひとまずは一番近くのアリーナのベンチに座る。22時からVärttinäのコンサートがあるのを目にし、一人にんまり。確かに、今年はフェスティヴァル期間中、初日からずっと滞在することは、すでに去年から決めていたけど、事前に発表されたプログラムでVärttinäが初日の夜にコンサートをすることを知り、絶対にはずせない!と、これに間に合うようにカウスティネン到着時刻を決めていたんだし、顔はプログラムで隠したから、ニヤニヤしてもいいじゃなーい。
でも、実はVärttinäに関する知識はほとんどなく、いくつかのコンピレーションアルバムに入っているのを数曲聴いたことがあるだけ。フィンランドの音楽を知る最初のきっかけがVärttinäだった、という人は多いみたいだけど、わたしの場合はJPPだったので、それ以降弦楽器音楽への熱が加速してしまい、歌が入ったものをほとんど聴いてこなかったから。なので、初ライヴがすごく楽しみ。
アリーナに目をやると、ちょうどPihalavan Valssiという演目で、フォークダンスをやっていた。天気が良く、朝から移動移動で疲れていたし、喉もカラカラだったので、Cafe Mondoに移動。カウスティネンの空の下、飲むビールは最高。Cafe Mondoでしばらくまったりしていると、どこからともなくドラムを叩く威勢のいい音が聴こえ始め、だんだんそれが大きくなってきたと思ったら、ちょうどCafe Mondoの横をその集団が通りすぎているところ。何となく気持ちが鼓舞されるようなそのリズムと、あまりの音の大きさにみんなが一斉にそちらを見る。みんなに見られていることなどお構いなしに、その集団はアリーナの裏手へと消えていった。プログラムを見てみると、19時からアリーナで始まるItalia Kaustisellaに出演するGruppo Sbandieratori San Quirico d'Orciaだろうという結論になり、いそいそと移動を開始。さっきまで閑散としていたアリーナも、だいぶ人が座り始めている。
このGruppo Sbandieratori San Quirico d'Orciaは、ドラムのリズムに合わせて旗でのパフォーマンスをするというイタリア出身の集団で、旗のきれいなオレンジがアリーナのテントに届かんばかりに舞い始めると、ひたすらそれに見入ってしまう。ただ一本の旗を一人で振り回すというだけでなく、人によっては二本三本と操る。ドラム隊のリズムには大きな変化はなく、いくつかのパターンを使っているといった風で、単調とは言わないまでも、少し退屈。ただ、音の強さ・大きさが合わさった威勢のよさ、旗使いが作り出す、一度として同じ動きがない旗を見ている、ただそれだけで充分なコンサートだった。
1年ぶりだからと、会場をウロウロと歩き回る。とりあえず自分的に行かなくてはならないところは、Folk ShopというCD、DVD、ビデオ、楽譜、書籍、楽器、フェスティヴァルグッズが買えるお店。初日の夜だからか、さほど人はいなかったので、ゆっくりじっくりほしいCDがないか端から端まで丁寧に見る。去年Anttiが言っていたDVDが並んでいたので、まず手に取る。話から若手バンドをいくつかピックアップしたライヴDVDなのかと思っていたら、思いっきりJPPの名前が並んでいるのに驚き、もう買わないわけにはいかない。ほかにもカウスティネンで買えるだろうと思っていたCDをいくつか手にして、お会計。ほくほく。
いつの間にか1時間は過ぎていて、Värttinäのコンサートのためにアリーナへ移動。一番前の席を陣取り、開始までの時間、明日以降のプログラムを眺める。重要なコンサートを中心に、どうやってまわるか考えていると、気づけばアリーナのベンチはほぼ埋まり、フロアにまで人が座り始めている。
ステージのライトがつきはじめ、バンドメンバーがステージに登場すると演奏が始まり、一緒にヴォーカルの3人が登場。すごい歓声があがる。コンピレーションで初めてVärttinäを聴いたとき、めまぐるしく聴こえてくる音楽に頭の中がぐるぐるし、本当に目が回ったような不思議な感覚になったことを覚えているんだけど、初のライヴでもまさしくそんな風になってしまう。バンドのみ、ヴォーカルのみの演奏もあり、最後はフロアでみんなが激しく踊り始め、途中フロアに移動していたわたしはそれに巻き込まれないようベンチ席へ退散。そしてアンコールののち、ライヴが終了。
このあとどうしようか、KlubiでGalaxyのライヴを見ようかとか、いろいろと考えたけど、初日だし、移動で疲れてるし、結局は帰ることに。右の画像は23時15分ごろのカウスティネンの風景。家に戻る途中の道で撮影したもの。明るいなあ。
家でシャワーを浴びたあと、ベッドに寝転がりながらプログラムをパラパラと眺めていたら、いつの間にか眠ってしまっていたらしく、ものすごい大雨の音で目が覚める。1時間ほどはバケツをひっくりかえしたような大雨、しばらくすると音が少しずつ小さくなっていき、それと同時に意識もフェードアウト。
