Kaustinen Folk Music Festival 2005 その4
15日 快晴。どこまでも青い空。暑いけど風は涼しく快適。
朝食を食べたあと、すばらしいことを思いつく。ご主人に、この辺を散策したいので自転車を貸して欲しいと話し、借りることに。自転車の乗り方の説明を受け(ハンドルにブレーキがあるのではなく、ペダルを後ろに回そうとするとブレーキがかかる仕組みになっている)、地図を見せてもらいながら、小さくてきれいな橋があるから、そこを渡ってぐるっとまわってくるといいよ、と道順を教わり、さっそく出発。娘さんが途中まで自転車でついてきてくれて「Hei hei!!」と言って別れた。
朝が早かったせいか(それでも10時はまわっていたけど)車が少ない。いや、もともと車は少ないんだけど、さらに少なく、すれ違ったり追い抜かれたりすることがほとんどない。大きい通りに出るとさすがにそんなことはなかったけど。しばらく走っていたら「ここで曲がるんだよ」と教えてくれた道の標識が見えたので曲がり、少し進むと小さくてかわいい橋が見えてきた。
橋の上で自転車を降り、しばし休憩。すごく気持ちのよい風が吹いていたので、そこから動きたくなくなってしまった。川を眺めていると、ボートに引かれて馬が泳いでいるのを発見。めったに見られない光景だなーと思い、しばらく見ていた。
再び自転車に乗って走ると、やがて林の中。途中にあった、太陽に照らされてさらに青さを増していて綺麗に光っている広い芝生を横目に、そのまま道を進むとT字路に到着。やっと舗装された道路に出る。ここを左に曲がる。木と木の隙間から見える川を見ながら走っていると、大きな道路に出た。そこをまた左に曲がると見覚えのある道路に出て、やがてフェスティヴァル・エリアに到着。エリア内から聴こえてくる音楽を耳にしながら、いつも歩いている会場とステイ先までの道を自転車で走り、出発してから1時間後、ステイ先のお家に戻った。
お家に到着すると、ご主人と奥さん、娘さんと一番下の男の子(1歳)が家先で遊んでいたのでしばらく一緒に遊ぶ。そのとき、散策でのことをいろいろと話していたら、ご主人が地図を指して、ここにMaunoの学校があるよと教えてくれた。それとはまったく気づかずに通り過ぎていた場所だったので、明日また自転車を貸してもら約束をした。奥さんが娘さんをアイスで釣り(笑)、一緒に写真を撮る。娘さんがわたしの分のアイスも持ってきてくれて一緒に食べた。甘くておいしかった。
今日はJPPのライヴがあるので、なんとなく気合いもはいる。準備万端で出かける。
Pelimannitaloでのプログラムがいいよとの話だったので、それを見に行くことに。しかし、小さなスペースでのコンサートだったので、時間ギリギリに行ったためか、すでに超満員。中には入れないし、どこからも見ることができず、しょうがないので会場入口すぐのところにあったテーブルに腰かけて、音楽だけを耳にしていた。すると、隣に座っていたフィンランド人の女性に「日本人ですか?」と話かけられ、ほんのちょっとの警戒心を持ちながら「そうです」と言うと、その人はいきなり日本語を話し始めたので驚く。日本に何年か住んでいたことがあるとのこと。「しばらく日本語を話していなかったので、もうだいぶ忘れちゃってますが……」とは言うものの、そんなことはまったくなく、英語を交えながらいろいろと話しをさせてもらう。彼女(Wさん)の娘さんがこのコンサートに出演しており、このプログラムが終わったら「娘にも会ってほしい」と言われ、終演後に娘さんにご挨拶。途中で合流したWさんの妹さんにもお会いする。3人に「もし時間があるなら、すぐ近くに家があるので、ぜひ遊びに来て欲しい」と言われ、見る予定にしているコンサートのスケジュールを確認してから返事をすると言って、夜CLUBで会う約束をして別れる。
Cafe Mondoでビールを飲んでいると、スウェーデンのグループ、Falu Spelmanslagによる演奏が始まった。ここしばらくずーっとフィンランドの伝統音楽を聴き続けていたためか、スウェーデンの伝統音楽とスウェーデン語がとても新鮮に聴こえた。フィンランドとスウェーデンは隣同士の国だけど、音楽は全然違う(言葉も全然違う)。スウェーデンは洗練されていて、フィンランドは素朴そのもの。スウェーデンのももちろん音楽的にはかなり素朴なんだろうけど、フィンランドの方が素朴度が高い。そんなことは置いといて。やっぱりスウェーデンの伝統音楽、大好きだ!と改めて思いながら聴いていた。
Anttiが昨日言っていたシベリウス・アカデミーの学生によるコンサートを見に行く。昨日と同じ場所に座り、コンサートが始まる前に会場を見渡していると、MaunoとTimoが客席にいるのを発見。なんだか幸せだ……。
今日のコンサートは、昨日会ったギター(アコーディオン持ち替え)の子と、Esko、Anttiの三人でやっていた。EskoがピアノでAnttiがフィドルと、2人で演奏した曲が、大好きな"Triolipolska"(Oloneuvosというアルバムに収録されている)だったので、うっとりとした心持ちで聴く。途中からTimoもピアノで参加し、2曲ほどピアノで一緒に演奏。Maunoは途中で出ていってしまい、Timoも演奏が終わるとすぐに出て行ってしまった。
コンサート終了後、急いでCLUBへ移動。会場はすでに満員状態。昨日のSnekkaのときに2階からの眺めが気に入ってしまったので移動してみると、ちょうど位置的にTimoとAnttiの背中をみる格好になってしまうことに気づく。これはわたし的に全然良くない!と、結局1階で見ることに。前から2列目くらいの場所を見つけ座り込む。この位置なら全員をよく見ることができる。すごくステージが近い。
JPPが呼ばれメンバーがステージに登場すると、これまで見てきたコンサートとは比べ物にならないくらいの歓声があがり、人気の度合いがほかのバンドとは違うこと一瞬にして分かる。ああ、ほんとに目の前にJPPがいる!![]()
最初から飛ばし気味に音楽がスタート。ステージから緊張感が漂ってくることはなく(悪い意味ではない!)、演奏中はみんな余裕で、しかもなんだかMaunoやArtoは表情を崩すこともあまりなく、飄々としてる。もちろん演奏は本当に最高。Anttiは曲の途中でボウをハーモニウムの上に投げるし(笑 これはそういう演出なのだ)。噂によると今日はリハーサルをやらなかったとか。それでコレかー。信じられない!! でもそれがJPPっぽいのではないかと思えて笑える。ペリマンニという言葉の概念がいまいちよく分かってなかったけど(ただ単に「音楽家」と訳すのはちょっと違うだろうと思っていたので)、彼らのライヴで少し分かったような気がする。
それにしてもみんな上手すぎ。ほんと上手すぎ。MaunoとArtoがそれぞれソロでやった即興が、あまりにもすごくてかっこよくて。どんどん彼らの演奏に惹きつけられて、真剣に見入ってしまう。すると、いつの間にか時間が経っていたらしくもう最後の曲。アンコールは"Speedy Slam"と"Antin Mikko"を演奏。ほんとにあっという間の1時間30分。この時間は短すぎ。いつまででも聴いてたかった。
会場でWさんの妹さんと娘さんに会う。明日お家へ遊びに行くという約束して、話をしていたら次のバンドの演奏が始まったので見ることに。コンサートが終わったあと彼らと別れ、フェスティヴァル・エリア内をぶらつく。今日はMahala rai bandaのステージがあったんだけど、それはすでに23時で終了しており、アリーナでは次のバンドのコンサートが始まっていた。せっかくこの時間までいたんだから、とCLUBで3番目に出演するバンドのライヴでも見ようかと、もう一度CLUBへ移動。その入口でAnttiに会い、挨拶。そのあと話ができればよかったんだけど、向こうは友達が一緒だったのでわたしはそのまま中へ入ってしまった。でも、やっぱり話せばよかったんじゃないかと大後悔。結局そのバンドのライヴは興味がそそられるものではなく、1曲聴いただけでCLUBを出た。もうそこにはAnttiはいなく、帰り道は相当激しく落ち込んで帰った。
